クロスロード
昨夜はずっと気に掛かっていたことがついに噴出して、眠れない一夜になった。
ある人のある言動がキッカケでぐるぐると彷徨う夜。
それは私の勝手な願いであったから、叶わなくとも仕方のないことかもしれなかった。
けれど、私は無性にかなしくて、虚しくて、やるせなかった。
それは想いが届かないところにお互いがいて、
それぞれの世界の中で別々に生きてるだけのようだった。
私たちに接点などどこにもなく、交わることさえできずに。
感覚が違いすぎることが離れてしまう理由になるのなら、あなたから直接話を聞きたかった。
あなたの言葉で。
お互いが進む道の中でもう一度出会える交差点はあるのだろうか。
次に会うときがあるなら、彼女は、私は、どうなっているのだろう。
越えられない壁を感じ、私はもうその扉を叩くのを止めた。
もう、やめにしよう。
今はきっと、何をしても無駄だろう。
どこか深いところで繋がれるはずだと
勝手に期待を寄せたのは私なんだから。
やるせない気持ちをぎゅっと握りしめた私は背を向けてまた歩き出す。
するとどうしたことか、目の前に別の扉が開かれた。
かつて夢を共に語り合った友だった。
ひとときの間、彼女の思い描く世界の中で一緒に夢を見させてもらった。
再び会った彼女は、夢に向かって着実に歩みをすすめていた。
自分の壁を乗り越えようと、一歩そしてまた一歩と奮闘しながら頑張っていた。
彼女のその姿にエールをもらった。
もうだめだ、と思うときには必ず救いの手が差し出される。
だから私はもう一度前を向いて歩いて行こうと思える。
私のことを諦めずに見守ってくれる人達がいる限りまた頑張ろう。